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ラ・グランハ/2人戦基本戦略

 

カードを挿す

左に刺す(畑)

左は、オリーブか麦かブドウのどれかです。

左は、ブドウが重要です。オリーブや麦は3金で買えますが、ブドウを買おうと思うと4金かかります。そして、食料の加工はオリーブからでも麦からでも出来ますが、ワインの加工はブドウからしか出来ません。たとえばヘルパー52. 養蜂家やヘルパー61. 靴職人はヘルパーとして非常に優秀ですが、他にブドウカードがない場合、それらのカードをブドウとしてプレイする勇気も必要です。

ただ、ブドウばかりプレイすればいいかと言えばそうではなく、バランスが重要なので、左はオリーブ、麦、ブドウの3枚が基本です。例外として、エキストラカード系のヘルパーをプレイして小屋系3兄弟をプレイした場合は、その資源を集中的に集めるという戦略が取れます。ヘルパー52. 養蜂家はほぼ無条件で3金産む神カードで、その他に、このゲームには、「特定の目のダイスを取った時に2金得する」系のカードが多数存在し、不確定ながらも、2金得出来るのは価値があるということでそのカードをプレイすることも珍しくありませんが、小屋系3兄弟プレイは、基本的には資源をブドウに変えて2金にする、という使い方をするため、比較的容易に2金得カードをたくさんプレイ出来るようになる、という価値があります。また、ヘルパー35. 農場労働者をプレイした場合、農場労働者用にブドウを1個追加でプレイしたいので、オリーブ、麦、ブドウ、ブドウになりたいです。

右に挿す(増設)

右は、共通で手札上限+1と、追加輸送、1金収入、ブタ小屋の3種のうちの2種です。

右は、追加輸送+1収入追加輸送+ブタ小屋の2枚挿しが基本です。右に挿すのはコストがだんだん上がっていくので、右にはそんなにたくさん挿せません。エキストラカード系のヘルパーがあったとしても、それ+1~2枚が限度でしょう。

このゲームは輸送が非常に重要で、右にはそんなにたくさんのカードは挿せないため、出来れば、右に1収入+ブタ小屋は挿したくありません。どうしてもブタ小屋がほしいけど追加輸送+ブタ小屋を持っていない、といった場合に限られるでしょう。

上に挿す(荷車)

上は、2コス2点、2コス3点、3コス3点、3コス4点、3コス5点、4コス5点、4コス6点のどれかです。

左は拡大再生産、右、下はパワーアップの意味がある一方で、上は、基本的には、序盤はあまり挿したくないと言えます。ただ、2人戦の場合、序盤に上に挿すプレイもあり、それは、4荷車を挿す、です。1ラウンド目に4荷車を挿して達成すれば、相手の1点収入を奪い、自分の1点収入になるということになり、差し引き毎ラウンド2点ずつ得出来ます。また、4荷車達成により交易品がもらえるので、それをカードにすれば、最初に上に刺した出遅れを取り戻すことが出来ます。

後手の場合、3荷車でも相手(2)を除去することはできますが、この場合、自分の最初の3と並んでしまうので、相手が4をやってきたら一手で2つ駒を除去される点でおススメできません。

建物肉屋を達成していれば荷車達成時に1点追加でもらえるので、出来れば、4荷車速攻を除くと、荷車達成は肉屋達成の後にやりたいです。ただ、肉屋達成のためにはブタを3匹投入する必要があり、肉屋達成のタイミングは遅めになることが多いので、必然的に荷車をやるのも遅めになると思います。

荷車は、とりあえず6荷車は強いです。6荷車は、2個目までは絶対に除去されません。最終ラウンドの後手が取れた場合、3個目の6をやることで相手の6を食えるかもしれません。

2コス2点や2コス3点は、他人に食われやすいという欠点はありますが、肉屋を達成していれば、2コス2点と2コス3点を達成すると7点となり、4コス6点と変わりありません。相手の駒を除去できるという点では4コス6点の方が優秀ですが、2コス2点と2コス3点だと交易品が2つもらえるので、一長一短あります。特に最終ラウンドの後手が取れた場合、追加輸送のタイミングで達成する荷車の駒は絶対に食われません。

荷車では、3コス3点と3コス5点のカードはカスカードと考えていいです。特に3コス5点は重い荷車が多く、達成するのがかなり難しいです。

下に挿す(ヘルパー・助手)

下に挿すカードはピンキリです。カード一覧にカードの強弱を書いたので、弱いヘルパーを下に挿すことのないよう気を付けましょう。

スタートダッシュ

このゲームは拡大再生産ゲームなので、スタートダッシュは非常に大事です。

初動

左2枚

左にカードを挿せば、毎ラウンドその資材が生まれるので、左2枚挿しは良いスタートです。

エキストラカード系ヘルパーがない場合、左の最終形はオリーブ+麦+ブドウなので、理想はオリーブ+ブドウまたは麦+ブドウスタート、次点でオリーブ+麦スタートです。
最初のカードドローでヘルパー17. 精油職人を引く可能性があるので、オリーブ+ブドウ麦+ブドウなら、若干ながらオリーブ+ブドウスタートが勝ります。
左に同種のカード2枚を刺すのは、あまりいいスタートではありません。

交易品を使用しないため、次のダイスフェーズでの事故率は大幅に下がります。
Facemanが好んで行うスタートです。

左2枚+右1枚(通称「バランスドスタート」)

交易品使用。

Facemanはこのスタートを採用することはほとんどありませんが、Faceman以外のトップランカーのひゃくえんさん(BGAname:hyakuen100)、とくちゃんさん、どらねこさん等は、このスタートを好みます。

初期手札の4枚のうち3枚を使用し、右に1枚挿すことで手札上限が4になるため、最初のカードドローで3枚新しいカードが見れます。

左3枚

交易品使用。

Facemanは、通常は、事故を防ぐために交易品はキープするのですが、最初の建物が村の商店・惣菜店・肉屋の場合、交易品をキープする意味合いが薄いため、交易品を使用して左3枚スタートを採用します。左に刺す3枚は、もちろん、オリーブ+麦+ブドウです。

左1枚+右1枚

後述の商館速攻を狙う場合、このスタートを採用することがあります。右は、追加輸送+1収入が理想ですが、追加輸送+ブタ小屋のこともあります。
商館速攻を行った場合、畑の作物は余るので、左に刺すカードは、2金で加工できるオリーブまたはがいいと思います。

建物速攻

建物は、先着ボーナス1点に加え、最初の3つは開放ボーナス1点も得られるため、建物速攻は優秀なスタートダッシュです。

八百屋速攻

八百屋は、オリーブ・麦・ブドウ・ブタのどれかがもらえるという建物ですが、これらの中で最も価値が高いのはブタなので、通常は、まず間違いなくブタをもらいます。
八百屋達成時にブタをもらい、ブタ小屋3個の状態で2Rの収入までそのブタをキープすることができれば、2Rの収入でブタを得ることで、2Rからブタの繁殖が可能です。

収入でブタをもらってブタが繁殖すれば、仮にその2ブタを売ったとしても、「6金収入プレイ」にはなっています。
建物速攻の中では最も優秀なスタートと言えるでしょう。

左2枚スタートで交易品をキープした場合、3,2つ、または3と、2または6があれば、八百屋速攻が成立します(別途追加輸送の金は必要)。
このゲームはカードが出せる機会が限られているため、出来れば、3,2つで、交易品で右にカード、または"2で右にカードを指して3と交易品で4資源''が理想です。

2資源屋根があるとより成立しやすいため、初期八百屋オープンの場合、2資源屋根を取ると良いでしょう。

荷車製作所速攻

このゲームは、序盤はお金が少ないため、1R目の5は、通常であればお金に直結しないため、使いにくいです。
荷車製作所速攻をやる場合、その5が(ブタ加工+ブドウ加工の)7金プレイになります。

オリーブ+ブドウまたは麦+ブドウスタートの場合、交易品を残していれば、1または5で荷車製作所速攻が成立します(別途食料加工の金と追加輸送の金は必要)。

荷車製作所速攻をやる場合、ロバタイルは2ロバ2シエスタがいいです。
追加輸送を考えればロバは2で良く、2シエスタなら荷車製作所達成時の効果で1点もらえます。

荷車製作所達成時のボーナスの1輸送では、1金を商館か村の商店に投入することになると思いますが、最悪の場合、ボーナスの1輸送は捨てることになることもあります。

2人戦は何回か2の目を取ることが大事ですが、自分だけ荷車製作所を達成している時間が長ければ、それだけスタPが取りやすく、2の目が取れる機会も増えるため、荷車製作所速攻は非常に価値があります。

商館速攻

商館は、1金を6回投入すれば達成できるというお手軽さがウリで、(初期の追加輸送1と合わせて)追加輸送が2あれば、合計8金あれば4ロバで達成できます。

初期シエスタチップは1番手が上なので、お互いが商館速攻をやった場合、シエスタ屋根やヘルパー15. 季節労働者などを考慮しなければ、5が出なければ1番手が先着開放獲得、5が出れば2番手が先着開放獲得となります。

交易品を4金にするのは損なイメージもありますが、このゲームは序盤の金がシビアなので、交易品を4金にしての商館速攻も十分あり得ます。

最初、商館と荷車製作所の両方がオープンの場合、Facemanは、荷車製作所速攻を採用することが多いです。理由は、

・2Rの1シエスタ屋根がクソなので、出来れば相手に押し付けたい。
・商館達成には多数の輸送力が必要なので、荷車製作所で輸送力を上げてから達成しに行きたい。

という感じです。

村の商店速攻

Facemanは、村の商店速攻を採用するケースはほとんどありません。村の商店速攻が決まれば、ゲームエンド時までに残りの5建物全てを達成すれば10点プレイになるのでたしかにデカいのですが、八百屋速攻や商館速攻はお金収入、荷車製作所速攻は輸送力アップ+スタP獲得確率増加と、目に見える効果が得られるのに対し、村の商店速攻はただの得点アップなので、金目の出目があまり出なかった時とか、最悪、詰む可能性があります。

Facemanは、目に見える効果が得られる八百屋・荷車製作所・商館を1~3R目に、肉屋を4R目に、村の商店を5R目に、惣菜店を6R目に達成するというパターンが多いです。

その他の速攻

初手4荷車速攻

2人戦には、初手4荷車速攻というプレイがあります。
1Rに4荷車を達成することで、ラウンド終了時の相手の1点収入を削り、自身は1点収入を得、以降のラウンドで差し引き2点収入差をつけるというものです。
上にカードを挿すという行為は拡大再生産には直結しませんが、4荷車達成で得た交易品をカードにすることで、その分の出遅れをカバーします。

4荷車は、オリーブ+麦+食料、またはオリーブ+麦+ブタあたりが比較的達成しやすいです。

ブタ繁殖速攻

2Rからブタの繁殖をするには、先述の八百屋速攻が強力ですが、上記のいずれの速攻も出来ない場合、1R目はしゃがんで、2Rにブタの繁殖を行うというプレイを選択するのがいいと思います。
1Rにブタ屋根が取れた時、特に達成しやすいです。

テクニック

ディレインライト Delay'nwright

このゲームは、最終ラウンドは、後手に回ると強いです。
理由は、追加輸送のタイミングで置いた駒は絶対に相手に除去されない相手が追加輸送のタイミングで置いた駒を、自分の追加輸送のタイミングで除去できる可能性があるからです。

6Rの後手を取るためには、お互いが荷車製作所をやっていれば、5Rのロバタイル処理のタイミングでスタPを得て置くことが必要になります。これにより、6Rに、スタP、2番手の順に1シエスタ加算して、5RのスタPが6Rの後手になれます。

ディレインライトは、5Rの段階で相手だけ荷車製作所を達成しているという状態を作り出すことで、確実に6Rの後手を取る、というテクニックです。
荷車製作所(wainwright)を遅らせる(delay)ということで、ディレインライト(Delay'nwright)と名付けました(命名者:Faceman)。

なお、Facemanは早期に荷車製作所を達成することが多いので、Facemanによるディレインライト採用率はきわめて低めです。

ボンバー Bomber

このゲームは、建物達成時、ラウンド数分の得点が入るという特徴があります。
ボンバーは、そこに注目し、終盤のラウンドで、まとめて建物を達成するというものです。

建物達成時の得点で勝負するため、ボンバーをやるためには、それまでに村の商店は必ずやっておきます。

6Rは荷車達成で忙しいので、ボンバーは5Rに仕掛けることが多いです。
おおむね、建物3つ達成がボンバーと言えるでしょう。
2つだと、ボンバーとは呼ばないかもしれません。

なお、ボンバーの命名者もFacemanです。