3プと4プはコンセプトが全然違います。4プは、7つの役職(開拓・建築・市長・監督・商人・船長・金鉱掘り)のうち4つが選ばれて、選ばれなかった3つの役職の上に1金が乗るため、プレーヤー4人に対して3金しか乗らないのですが、3プは、金鉱掘りを除く6つの役職のうち3つが選ばれて、選ばれなかった3つの役職の上に1金が乗るため、プレーヤー3人に対して3金が乗ります。そのため、4プの場合は、毎ラウンド誰か一人は0金乗りのアクションを選ぶ必要がありますが、3プでは、毎ラウンド1金乗りのアクションを(特権込みで)選び続けることが大切です。
3プは16~18ラウンド、4プは13~16ラウンドで終わることが多いです。先述の通り、4プは誰か一人は0金乗りアクションを選ぶことになり、(基本的に)1枚につき建設コストが1金安くなる、という採石場というタイルの存在により、特に中盤以降は、建築アクションが0金乗りで選ばれることが多いです。その結果、プエルトリコは、建てきりエンド 人切れエンド 点枯れエンドの3通りのエンドフラグが存在しますが、4プでは建てきりエンド(もしくは大スロットの建物がたくさん建った後に市長が入ることで発生する人切れエンド)で終わるケースが多いです。
一方、3プは、毎ラウンド1金乗りが選ばれると仮定した場合、建築は、2ラウンドに1回しか入らない計算になります。また、出荷用の船は、4プと比べて船の大きさこそ少し小さいですが、船の数は4プと同じ3隻で、3人で3隻の船に出荷するので、4プと比べて出荷がしやすく、3つのエンドフラグでは点枯れエンドになりやすい傾向にあります。
4プの大建物は、ギルドホールが強いと言われています。石2枚あれば、ギルドホールを建てた後は0金建築を連打し、0金で大インディゴで4点、1金で大サトウで4点と、非常に少ないコストで効率よく加点出来、建てきりエンド、または人切れエンドといったエンドフラグに向かいながら加点出来ます。
3プの場合、0金建築を入れるということは、何らかの役職は2金乗りになることを意味し、ギルドホールプレーヤー以外は、それを取ることである程度建築についていくことが出来、4プの時ほど点差はつきません。また、先述の通り、3プは出荷がしやすいので、ギルドホールで建築で点差をつけても、出荷でそれと同等かそれ以上の点数を稼がれるパターンもあります。
Facemanの感覚では、3プの大建物は、税関1強という印象です。税関は、出荷点4点につき1点で、3プの出荷点のプールは75点なので、点枯れエンドの場合、一人平均最低25点、点枯れエンドの場合、プールがなくなってからも出荷点は入るので、28点出荷の税関7点となることが多いです。
また、3プは、4プと同様、紫建物は2枚ずつなので、4プと比べて紫建物を多めに建てることが出来るので、市役所も結構いい点になります。
プエルトリコは、厳密にはワーカープレイスメントではないのですが、市長というアクションでワーカーをプレイスメントすることになるため、ワーカープレイスメントと同様、より多いワーカーがいると、それだけ強い体制を築けます。
先述の通り、4プでは誰か一人は0金アクションをすることになるので、入植者が少ないプレーヤーが0金市長で入植者を得たり、自分で0金市長しなくても、他人が0金市長することで、少なくとも1人の入植者は得られるため、入植者不足を解消するのは難しくありません。
3プの場合、毎ラウンド1金乗りが選ばれると仮定すると、1金乗り市長が選べる確率は低いです。したがって、入植者不足に陥らないよう、4プより気を遣う必要があります。3プでは、一度入植者不足に陥ると、回復するのが困難です。
開拓も、市長と同程度に重要です。基本的に、コーン以外の産品は、プランテーションタイルと生産設備の両方に入植者を置いてはじめて作れるようになります。しかし、コーンは、生産設備を必要とせず、コーンプランテーションタイルの上に入植者を1人置くだけで産品が作れるようになります。
採石場も、人1人で価値のあるタイルです。人1人置くことで、基本的に、採石場1枚で建築コストを1金軽減出来ます。
4プは3プに比べて金が苦しく、また、コーンの出荷も3プに比べて難しいため、コーンと採石場では、はるかに採石場の方が価値があります。
3プの場合、4プと比べて出荷がしやすく、また、毎ラウンド1金乗りが選ばれると仮定すると、2ラウンドに1回は監督船長が入るため、コーンと採石場では、コーンの方が価値が高いです。基本的に、3プの開拓は、コーンプランテーションを拾うための役職で、コーンが落ちてない時に採石場を拾うというイメージです。
建設小屋は、本来なら開拓アクションを選んだ特権としてでないと入手できない採石場が、他人が入れた開拓でも取れるようになるユーティリティ建物です。
3プは4プと比べて、毎ラウンド1金乗りが選べることでお金にはやや余裕がありますが、やはり採石場の割引の効果は大きいです。
3プの市長の重要性は先述しましたが、建設小屋は、人1人で効果を発揮するタイルが他人の開拓で取れるため、非常に強力です。
採石場の枚数は、3プでも4プでも8枚です。4プは、基本的に開拓を入れた人が採石場を1枚取るため、建設小屋プレーヤーがいると、あっという間に採石場が枯れます。採石場が枯れたら、建設小屋はお役御免です。
3プの場合、コーンが落ちていれば開拓を入れた人がコーンを拾うことも珍しくないため、8枚の採石場が枯れるケースは少なく、建設小屋という建物の寿命は、4プより長いです。
3プと4プでは建設小屋の持つテイストは大きく異なりますが、3プの建設小屋は、これはこれで強いと思います。
よく、3プは港が強いと言われます。それは確かにその通りで、4人で3つの船に向かって出荷する4プと比べて、3人で3つの船に出荷する3プは出荷がしやすく、また、4プでは、まず間違いなく、誰かはタバコとコーヒーをやりますが、3プの場合、タバコとコーヒーのどちらかはやられず、総勢4品種で3つの船に出荷し合うという展開も珍しくなく、その場合、港はさらに強力です。
しかし、港のためには、8金のコストをかける必要があります。
港は、(造船所を考慮しない場合、)最大で3品種出荷ですが、港で3品種出荷できるのは稀で、2品種出荷出来ればよし、といったところです。欠け船が多い場合は、1品種しか出荷できないこともあります。
港は基本的に多品種少量生産の形となりますが、1品種出荷で1点しかボーナスが得られないとしたら、コーン1枚多く拾って、コーンを1個多く出荷するのと変わらないと言えます。
3プは出荷がしやすいので、低額3品種(コーン・インディゴ・サトウ)でコーン2枚+小倉庫とかあれば、港がなくても、24~28点の出荷は可能です。
港で出荷点をバリバリ稼いで、さらに税関が買えれば最高ですが、港に8金払ってしまっていては、上級者が相手だと、税関を買うことはまず無理でしょう。
実は、昨晩から今朝にかけて、Facemanはプエルトリコのアリーナ戦を35戦くらいやって、アリーナランキング1位になりましたが、その35戦で、港は一度も建てませんでした。
港は、効果を得るためには、港の上に入植者を置く必要がありますが、税関なら、中盤は税関の上に人を置く必要がなく、ゲーム終了までのどこかのタイミングで税関に人を乗せればいい、という点も見逃せません。
先述の通り、Facemanは3プの大建物は、税関1強と思っているので、港を買うくらいなら、税関を買った方が強い、というのが現在の印象です。
先述の通り、4プは建てきりエンドの割合が高いです。特にギルドホール速攻をやる場合、2石0金で大インディゴ、2石1金で大サトウみたいな感じで建て進めていきますが、これは加点しながらエンドフラグに向かっているからこそ価値があります。
4プのギルドホール速攻は主要な勝ち筋の一つであり、そのためには建てきりエンドを味方につける必要があるため、基本的に、建築パスは一度もしないくらいの気概が必要です。
3プの場合、エンドフラグの本線は点枯れエンドであり、建てきりエンドの条件を満たすのは、不可能ではありませんが、比較的困難です。
'点枯れエンドを見越した出荷寄りのスタイルの場合、建築パスしない''ことの価値があまりないため、お金がない、もしくは採石場は持っているけど採石場に人が乗っていない、といった場合、無理に建築をする必要はありません。
4プの場合、基本的に、採石場から人をはずすということはあまりやりませんが、3プでは、次の建築はパスするという強い意志があれば、採石場の人をはずせます(笑)。
また建設小屋の話になって恐縮ですが、仮に建設小屋で1個目の石を取ったとして、その石に人が乗る前に建築が入った時、その建築をパスするのは良い選択かもしれません。
また、毎ラウンド1金乗りが選ばれると仮定すると、建築は2ラウンドに1度は入ります。小市場は人気なので売り切れることが多いですが、それを除いても、1石帯には小インディゴ・小サトウ・農地・建設小屋・小倉庫があるので、石1つでそのあたりを買うのは良いプレイです。仮に石2枚で大建物の中ではハズレ寄りの公邸を買ったとした場合、8金で4+4点なので、単純計算で1金1点です。石1枚で農地を買うのも、1金1点なので、公邸クラスの大建物の得点効率と言えます。石2枚の大インディゴに至っては、1金で2点です。石2枚の大サトウ、宿屋も、2金で2点なので、公邸クラスの大建物の得点効率です。
2列目の建物は、出来れば2石で建てたいので、2枚目の石を持っていてそれには人が乗っていなくて、1列目の建物はすべてなくなった、といった場合、建築パスもあり得ます。
この建物を好むプレーヤーは多いです。1-1は開拓石または開拓コーンが主流ですが、1-2では、建築小市場・小市場となるパターンが、実に多い。1-3は市長として、2-1は、監督商人船長に1金。仮に2番手がコーンを拾えていたとしても、3番手に小市場コーン売りされるわけにはいかないということで2-1監督が打てない。結果、2-1空商人とかして、2-2監督で、1-1で石を拾った1番手は作物がなく、1金乗りは船長だけなので、1金乗り+特権が選べず、2ラウンドは3番手だけが1金乗り+特権を行ったことになる。これが3プは3番手有利と言われる所以です。
すべては、2番手が1-2で建築を入れて3番手にコーン小市場体制を作らせるのが悪いです。
あとでもう一度まとめますが、1-1開拓石で2番手がコーンを拾えた場合、1-2は市長がいいです。1番手の採石場がいきなり稼働しますが、仮に1-3建築の場合、3番手は小市場コーンではないので2-1で監督が打て、3番手は、商人なら出荷ネタを失いながら商人の上の1金+コーン売りの1金船長なら船長の上の1金+2点の出荷点なのでさすがに船長でしょう。2-3は商人にだけ1金が乗り、2番手と3番手だけ1金乗り+特権を得て、1番手だけ1金乗り+特権が出来ません。なので、1-2市長で1番手の石をいきなり稼働させてもいいのです。
1-2市長で1-3建築の場合、2番手は、仮に小市場が残っていたとしても、小インディゴがいいです。次に市長に1金が乗るのは3ラウンドで、3プの市長の重要性はここまで何度も説いているので、3-3まで市長が回ることはまずなく、3-1か3-2で市長が入ります。最初の建築で小インディゴを建てていれば、この他人の市長で、コーンインディゴの2品種体制になれます。
小市場に話を戻します。Facemanは、3プの小市場は必要ないと思っています。強いて言えば、1金で建てれる紫(すなわち市役所の加点要素)といったところでしょうか?
理由はいくつかあり、まず、3プは、売却が成立すること自体が稀と言えます。4プでは、3Rに建築に1金が乗って、3番手がいきなりタバコやコーヒーに届く、ということも珍しくなく、サトウプレーヤーやインディゴプレーヤーが3番手と協調して売る、というパターンがあります。3プは、4プより1金少ない(そしてバランスドの場合、コーンプレーヤーはさらに1金少ないwww)ため、序盤に高額産品に行くのが困難です。なので、仮にコーンインディゴサトウが売れたとしても、残り1個の枠に売られるのはもう少し先で、それまで小市場は活躍の場はない、というわけです。
また、3プは1金乗りの市長は2ラウンドに1回しか選ばれないから入植者の余裕ができにくいというのもあります。小市場の効果を得るためには、当然のことながら小市場に入植者を置く必要がありますが、序盤は、売れるかどうかわからない商人のために貴重な入植者を1人割くなんて余裕はありません。よくコーンタイルあるけどコーンタイルではなく売れるかどうかわからないサトウ売りのためにサトウ小市場にするみたいなプレイを見かけますが、3プは1金と1点では1点の方が価値が高いため、その場合は、小市場ではなくコーンに入植者を置いた方がいいでしょう。
また、4プでは、商船全空きの時、4人で産品を売り合って、再び商船全空きというケースも珍しくないのですが、3プでは、仮に商船全空きからの売りだったとしても、商品3個が売られて商船1個空きの形になり、その最後のスロットに誰が売るかはわかりません。仮に誰かが0金商人で強引に売りに行ったとしても、その結果誰かに2金乗りアクションが渡ってしまっては、効果は薄いです。とにかく、3プは商品が売りにくいです。
バランスドでは3番手は1金しか持っていないので、1-1建築小市場小市場みたいなのもよく見かけます。私が3番手ならもともと小市場なんか買うつもりないのによくやるよ、みたいな感じです。
長きにわたって、3プは3番手最強と言われ続けてきました。しかし、Facemanは、BSWで、約12000ゲームで勝率56%という成績です。これば、3プは3番手が必ず勝つという単純なゲームではないと言っていいと思います。
3番手が勝ちやすいと言われる理由は先述しました。2番手が1-2で建築を入れるからです。その結果、仮に2番手がコーンを持っていても3番手のコーン小市場売りが怖くて2-1監督が打てず、生産体制のない1番手は1金乗り+特権が選べず、結果、2ラウンドに3番手だけが1金乗り+特権を得てしまうからです。1番手が初手開拓コーンなら2-3船長で1金乗り+特権が出来ますが、バランスドでない場合、1番手の初手開拓コーンの段階で既に劣化3番手で損しています。
プランテーションのめくれでコーンが1枚で1-1開拓石で2番手がコーンを拾えた場合、1番手にコーンくれてありがとうの感謝の気持ちを込めて、1-2では市長を入れましょう。1番手の石がいきなり動き出しますが、それは問題ないというのも先述しました。
仮に、コーンがなかった、または1番手が1枚しかないコーンを取ってしまって2番手がコーンを取れなかった、という場合、ちょっとテクニカルですが、1-2では空監督を入れましょう。
常識的には、1ラウンドに選んで意味のある役職は、開拓と建築と市長です。
しかし、プエルトリコというゲームは、らせん状のラウンド進行を特徴とするゲームです。
1番手、2番手、3番手が手番を終えたら、スタートプレーヤー(ガバナー:総督)が時計回りに移動して、次の手番は2番手になります。
仮に1ラウンドに開拓、建築、市長が選ばれたとして、2ラウンドに1金が乗るのは監督、商人、船長で、2番手がコーンを拾えていなかったとしたら、どれも1金乗り+特権にはなりません。
1-1開拓がほぼマストとして、建築を入れても市長を入れても2ラウンドに1金乗り+特権が得られない、とするなら、先に空アクションを選んで、1-3建築なら2-1市長、1-3市長なら2-1建築を選んでもいいのではないか?ということに気づきました。
では何の空アクションを選ぶか、といったら、3番手の1金乗り監督を防ぐ空監督が最も良い、ということになります。
1-3は、出来れば、建築を選んでもらいたいです。その場合、サトウを拾えていれば小サトウ、そうでなければ小インディゴを建てて、2-1で1金乗り市長で生産体制が整います。
1-3市長だった場合、仕方がないので、2-1は1金乗り建築で、小サトウまたは小インディゴを建てて様子を見ます。
3プは市長が重要なのですが、おそらく3-1か3-2で1金乗り市長が選ばれ、3-3の1金乗り監督に生産体制が間に合います。
3-2市長の場合、3番手と1番手だけ市長を選んで3人で2番手だけ2人ですが、5-1のタイミングで1金乗り市長が選べるので問題ありません。
'3プは3番手が勝つというのは虚構で、実は2番手が2ラウンドに3番手だけ1金乗り+特権させるようなてを打っていた''だけです。
表題のバランスドに対する見解ですが、2番手さえ正しいプレイをすれば、3番手を1金マイナスにする必要はありません。基本ルールの場合、1-2建築の場合、3番手はコーン小市場ではなくコーン建設小屋にもなれますし、3番がサトウタイルを拾っていれば小サトウもありえます。また、3番手がタバコだった場合、最初の建築をパスして市長、2-2で1金監督で3金、3-1で1金建築でタバコを建てる、というオプションもありました。バランスドルールはこれらすべてを台無しにします。
あと、工場8金も疑問です。ただでさえ3プは工場より港が強いと言われていて、工場は7金で買える強い建物という立ち位置があったのですが、バランスドルールはこれも台無しにしてしまいました。8金もする工場なんて誰が買うでしょうか?
というわけで、本音を言うと私はバランスドではなく通常ルールの3プがしたいのですが、現在のアリーナ戦は3人バランスドということなので、仕方なくバランスドで遊んでいます。
3プは、3番手は1金少ない必要はありません。なので、出来れば、インディゴプレーヤーでやりたいです。バランスドなら、3番手にはなりたくありません。
今回ここに書いたのは、あくまで、Facemanの見解です。
しかし、日本には、どらねこさん(BGAname:Black Lotus/tkymtmt)というモンスターがいます。
どらねこさんは、Facemanとは全く異なる指標でプレイをして、そして結果を出しています。
具体的にいうと、
・小市場重視
・序盤はコーンを回してでも1枚目の開拓石を急ぐ
・港を建てる
・税関ではなくギルドホールを建てる
と、とにかくことごとくFacemanとプレイスタイルが違います。でも強いです。
2023/07/14現在、アリーナ戦のエリートはFacemanだけ(当然エリートランクは1位)ですが、どらねこさんが参戦してきたら、おそらく直接対決の機会もあると思うので、どらねこさんのプレイから何かを感じ取ったら、このwikiに追記したいと思います(あるいはどらねこさん本人がこのwikiに何か書くwww?)。