このゲームの最も強いフォーメーションはウェッジです。したがって、基本はウェッジ狙いがいいです。
ウェッジ狙いのメリットとして、ウェッジ狙いなら仮にウェッジが成就しなかったとしても、バタリオンやスカーミッシャーに逃げれるのに対し、ファランクスは、成就しなかった場合はホストになるという点が挙げられます。
8,9,10のウェッジ(通称ぱっくじゅ)は、成就すれば、戦術を使われなければ確実に1列取れるので強力です。このゲームは空きスロットは出来るだけ作らない方がいいので、もしぱっくじゅのテンパイを作られたら、何でもいいのでその列に1枚カードをプレイすることをおススメします。
小さい数字は弱いですが、だからこそ、小さい数字をうまく使うことが大切です。理想は、相手のハイウェッジテンパイに対してローファランクスをぶつける、です。ウェッジは最強のフォーメーションですが、カンチャンペンチャンだと成就しない確率は50%、リャンメンでも成就しない確率は25%あります。Facemanは、運の偏りがなければ、基本的に、1つの数字は3枚ずつ引くと考えていて、特に序盤のトイツは、高い確率で3枚目が引けると思っています。小さい数字は弱いですが、相手のハイウェッジテンパイに対してローファランクスをぶつけることに成功すれば、小さい数字で大きい数字に勝つことも出来るかもしれません。
小さい数字はファランクスにするのが効率いいのですが、ひとつ注意点があります。それは、オープン列にローファランクステンパイ(すなわちトイツ)を作らない事、です。オープン列にロートイツを出してしまうと、相手は、それより少し大きいファランクスで容易に1列確保できてしまいます。
麻雀では、3と7が重要と先述しました。これは、バトルラインのフラッグにも言えて、9個のフラッグの中では3列目と7列目が大事です。
もし3列目を取ることに成功すれば、2列目、1列目は、落としても3点突破には絡みません。そして、もし、3列目と2列目を取ることに成功すれば、本来重要度の低いはずの1列目も相手は落とせなくなり、そこにそれなりの戦力を割かないといけなくなります。
重ねて言いますが、麻雀では、3と7が重要と先述しました。麻雀は基本的に順子を作るゲームなので、端から3つ目の3と7が重要というわけです。
バトルラインも、基本的にはウェッジを作るゲームなので、端から3つ目の8がキーカードとなります。
このゲームはぱっくじゅが強いので、9や10も重要なのですが、9や10は、相手に8を持たれていると、一手で死にます。一方、8は、一手で死ぬことはありません。
バトルラインは、初心者にやさしくないゲームだと思います。それは、多くのゲームはスタートダッシュが大事で、バトルラインも例にもれないのですが、バトルラインというゲームは、序盤のプレイの自由度が無駄に高すぎるという性質を持っているからです。
なので、ここからしばらくは、初心者は初動でどう動くべきか、について述べたいと思います。
上2つの話(3列目(7列目)が大事 8が重要)を合わせることで、Facemanは、初手で8を持っていたら、それを3列目(7列目)に出すのが良いと考えています(なお、師匠のAKAさんは、初手戦術派ということもあり、初手で8を持っていても初手では出さず、端列にミドルクラス(6あたり)を出すようです)。
6はそこそこ強いカードなので、例えば1列目に6を出して主張をして、3列目に8を出されて3列目を勝たれてしまうと、せっかくの6がもったいないです。初手で3列目に8を出せば、3列目の優勢が築け、1列目には6よりももっと小さい4とか3をプレイするといったことも可能になります。
Facemanは、基本的に、バトルラインというゲームは、2枚ずつカードを出したいゲームだと考えています。バトルラインは、後手は先手の出方を見てプレイを決めれるので有利と言われることがあるということは先述しましたが、仮に先手が1つの列に2枚カードをプレイして、後手は2つの列にカードを1枚ずつプレイしたら、その関係性は逆転します(なお、師匠のAKAさんは1枚出しを恐れないスタイルですが、早期に9列分プレイしていまい、後から手札にウェッジが揃ってしまう、というケースもあるようです)。
ウェッジテンパイは、それが仮にカンチャンやペンチャンであっても、成就すれば強いです。なので、仮に初手で持っているウェッジテンパイが1,2のペンチャンであったとしても、他に良い選択がなければ出しに行きます。
これは、師匠のAKAさんから教わりました。Facemanはいろいろ守破離していますが、ここはAKAさんの教えを守っています。
どうして9なら2列目(8列目)、7なら4列目(6列目)がいいのか、は、AKAさんに聞いたことあったかもしれませんが、忘れました。ただ、Facemanはこのゲームを(AKAさんほどではないものの)かなりの回数プレイしており、盲目的にこの法則に従うだけでもかなりの結果を残せているので、採用しています。おそらく、9は一手で死ぬリスクがある分7より脆弱なため、94列目、72列目よりは、92列目、74列目がいい、ということだと思います。
9列のフラッグの中で一番重要度の低い列は端列なので、手札がどうしようもない場合は、端列スタートを採用します。
端列の重要度が低いといっても、5点勝ちを考慮すると、おいそれと相手に渡すわけにはいきません。そこで、ミドルクラスの6をプレイします。
基本的に、相手がカードをプレイした列には、それより大きい数字を出したいです。しかし、端列は、重要度が低いです。なので、6クラスをプレイして、私は6をプレイしたので、数字で上回るためには7以上をプレイする必要がありますが、7は十分強いカードです。果たしてその強い7を、この重要度の低い端列に本当にプレイしますか?と問いかけるのです。
なお、端列6の採用の優先度に違いはあるかもしれませんが、端列6というアイデアは師匠AKAさんの教え、ということは強調しておきます。
いよいよここからはテクニックの話になります。最初にご紹介するのはリスペクトです。
理屈はヌキにして、まずはリスペクトをやるにはどうすればいいかを説明します。
条件は、
1.相手が(3列目・7列目でもいいので)8をプレイしていること
2.手札にロートイツ(出来れば3以下が望ましい)があること
の2つです。
やり方は簡単。相手の8を見かけたら、手札のロートイツをそれにぶつける、です。
'相手のハイウェッジテンパイにローファランクスをぶつけると良い''、というのは先述しました。しかし、リスペクトでは、相手はハイウェッジテンパイではなく、ただの単独の8です。そんな相手に、果たして脆弱なロートイツをぶつけてしまっても良いものなのでしょうか?
ハイウェッジテンパイ対ロートイツなら、相手のウェッジが成就せずにこちらのファランクスが成就すればフラグ獲得です。しかし、単独の8が相手の場合、相手がウェッジに行くとは限らず、8のファランクスに構える可能性があります。
しかし、リスペクトでは、8という数字の特殊性に着目することで、本来であれば手札を圧迫しがちなロートイツを、最も効率的な形で処理することに成功します。
確かに、単独の8相手のロートイツは、8のファランクスに負けます。しかし、果たして、8のファランクスという形は、いい形でしょうか?
先述の通り、バトルラインというゲームは、大きい数字はファランクスに使いたいです。8のファランクスを作ったと仮定しましょう。もしその色の9と10を引いたとしたら、どうでしょう?本来であれば最強役であるはずのぱっくじゅが、貴重な8をファランクスに使ってしまったがために作れなかったどころか、強カードであるはずの同色の9と10が手札を圧迫する、という、なんとも悲劇的な結末となってしまいました。
というわけで、8のファランクスは愚形と言えます。単独の8相手のロートイツに対し8のファランクスに構えてくれるなら本望、どうぞ8ファラを作ってください、というのが、リスペクトの狙いです。
なお、Facemanは、リスペクトの考案者はFacemanで、単独の8に対してロートイツをぶつけるのがリスペクトという認識なのですが、師匠のAKAさんは、Facemanのリスペクトより前に単独の8に対して123のローウェッジをぶつけるというプレイを行っており、8に対しローウェッジをぶつけるのが「原始リスペクト」、Facemanのリスペクトは「近代リスペクト」という認識です。Facemanは、(近代)リスペクトは、序盤に発生しがちで手札を圧迫しがちなロートイツを効率的に処理出来るからこそ価値があると思っており、序盤のトイツはファランクスになりやすいが、ローウェッジテンパイはそもそもローウェッジにならないリスクを孕んでおり、もしローウェッジが否定されれば、バタリオン合戦で負けてしまうため、申し訳ありませんが、原始リスペクトに価値を見出していません。この件に関するAKAさんの見解は、初手戦術派は初手の戦術で盾を引く可能性があるので、原始リスペクトなら、相手がバタリオン合戦に来たら盾でまくれるという利点があるということです。Facemanは守破離して初手戦術をやめてしまい、初手戦術の是非の議論はベーシック・アドバンス並みの宗教論争に発展する恐れがあるため、ここではこれ以上の言及は控えさせていただきます。
これは、相手がリスペクトを知っている場合にのみ成立するテクニックです。
初手で87、または86があったとします。
87や86を出しに行くと、もしかしたらぱっくじゅでオーバーテイクされるかもしれません。
そんな時、8だけ出して、相手がリスペクトしてくるのを待って、リスペクトしてきたら、おもむろに7や6をプレイします。
テクニックと呼ぶほどのプレイではないかもしれませんが、知っておくといいと思います。
これは、初手戦術派が初手で弱戦術のレデプロイを引いてしまった時に有効なテクニックです。
ます、3列目(7列目)に8を出します。
そして、相手がリスペクトしてきたとします(例:11)。
この時、おもむろにレデプロイで8を移動させます。
これにより、重要拠点である3列目(7列目)を、カスみたいな222のような弱ファランクスで勝利でき、再配置した8は新天地で活躍出来ます。
リスペクト返しをする場合、8の移動先は、2列目(8列目)がいいでしょう。
3列目と2列目が取れれば、相手は、本来重要度が低いはずの1列目に、それなりの戦力を投入する必要が出てきます。
これも、理屈ヌキに、まず同色かぶせのやり方を説明します。
非常に簡単で、文字通り、相手が出してきたカードに対し、同色の1大きい数字をぶつけるプレイです。
同色かぶせを行うと、通常の場合、お互いのウェッジの完成確率は25%ずつとなります。従って、お互いウェッジにならない可能性が高く、その場合、ファランクス争いバタリオン争いともに、かぶせ側の方が優勢、というわけです。
序盤、同色かぶせは、主に端列のミドルクラスの数字で発生しがちです。
ミドルクラスの数字同士であればお互いにウェッジの可能性が残りますが、場合によっては、ウェッジの可能性のない、8に対する9や、9に対する10でも同色かぶせを行うことがあります。
Facemanは、同色かぶせは非常に有効なプレイと認識しておりますが、師匠のAKAさんは、最近は、同色かぶせを嫌う傾向にあります。理由は、次に説明するテクニックフィフティ・フィフティの存在によります。同色かぶせとフィフティ・フィフティには密接な関係があるため、この件については次項で説明します。
なお、余談ですが、Facemanは同色かぶせが好きで、同色かぶせのイニシャルはDSKですが、Facemanはプエルトリコの大倉庫も好きで、奇しくも、大倉庫のイニシャルもDSKです。
これも、まずやり方を説明します。
バトルラインは、基本的にはウェッジを狙いに行くゲームという認識ですが、いつもいつもウェッジが完成するとは限りません。
ウェッジが否定された場合、次の最強役はバタリオンになります。
ここで、仮に、同色の6と54が見合っているとします。
そして、6側が、10または3を持っているとします。
この時、その10または3をその列にプレイする、というテクニックがあります。これがフィフティ・フィフティです。
もし10をプレイした場合、54側が3をプレイすればウェッジで文句なく勝ちですが、6・10側が3をプレイしても、お互いの最強役がバタリオンとなり、バタリオン同士は数字の合計で勝負するというルールがあるため、(戦術を考慮しなければ)6・10・3側が勝利します。
もし3を先にプレイした場合も同様で、既にお互いのウェッジが否定されているため、10をプレイした側の勝利となります。
このように、手札の邪魔な10、または相手のウェッジの否定要素を処理しながら、勝率50%の同色のバタリオン合戦に持ち込むのがフィフティ・フィフティです。
理想は手札でバタリオン勝ちが確定してから出しに行く、ですが、バトルラインというゲームは、ゲームが進むにつれ不要な手札も増えていくため、手札を圧迫しがちなウェッジ作りに関係しない10や相手のウェッジ否定要素を処理しながら、かつ50%の勝率を主張するフィフティ・フィフティは、非常に有効なテクニックと言えます。
ここで、先ほど保留したAKAさんが同色かぶせを嫌う件です。フィフティ・フィフティは同色のバタリオン合戦という性質上、同色かぶせと密接な関係にあります。
AKAさんが同色かぶせを嫌う理由は、かぶせられ側がフィフティ・フィフティに持ち込んだ場合、かぶせ側は必ずしも有利ではないからです。
先ほどの例ではかぶせ側がフィフティ・フィフティに持ち込むケースをご紹介しましたが、フィフティ・フィフティはかぶせられ側が持ち込むことも可能で、たとえば、67と5が見合っていた場合、8と10がフィフティ・フィフティ対象カードとなります。
確かにかぶせられ側がフィフティ・フィフティに持ち込むケースもありますが、67と5が見合って5側のフィフティ・フィフティが成就する確率は25%です。それに、もし68と57の対決であれば、68側は、9でも勝つことが出来ます。同色かぶせは、やはり、かぶせ側が有利だと思います。
これは、例を見てもらった方が早いでしょう。
たとえば、89と33が見合っているとします。89側は、当然のことながら、7か10をプレイすれば勝利できますが、もしここの33以外に3が3枚見えていた場合、この89の列に最後の3をプレイすることで、(戦術を使われなければ)この列に勝利出来ます。
このような、相手のテンパイの待ちを、同じ列の自陣の3枚目としてプレイして、相手の役を否定しながら自陣の役を作るプレイのことをポイントオンと呼んでいます。ポイントオンというのは、もともとはバックギャモン用語で、相手の駒をヒットしながらその位置にポイントを作る(つまりその位置に2個の駒を置く)プレイの事を指します。
よくあるのが今言ったような相手のファランクスを消しながらホスト対ホストの勝負に持ち込むパターンですが、46と55が見合っている時に、相手のウェッジの構成要素の5をプレイして、相手のウェッジを否定しながら自分はファランクスを完成させて勝利する、というプレイも、広義のポイントオンと言えると思います。
先述の893対33のようなケースは、戦術でまくられる可能性がある点に注意が必要です。
ポイントオンが特に効果的なのが、戦術ロックのケースです。戦術ロックの間は、戦術によるまくりを気にしなくていいので、ポイントオンが決まれば確実に1列取れます。
バトルラインというゲームは、決められた手札で陣形を構成していく関係上、どうしても、強い列と弱い列が出てきます。
例えば、相手の3列目と1列目が優勢で、手札があまりよくなく、ここからさらにどこか弱い列を作らないといけないとします。
そんな時、(1列目のスジに当たる)4列目を弱い列にするというテクニックがあります。これがデュプリケイトです。
デュプリケイトというのももともとはバックギャモン用語で、相手にとって都合のいい目を偏らせることにより、ピンチの被害を最小限にとどめる、というものです。
バトルラインのデュプリケイトの場合、仮に3列目と1列目を落として、4列目も落とした場合、5列目も3点突破の対象になるのは痛いですが、少なくとも2列目に関しては、もともと3点突破の対象列なので、4列目を落とした事は直接関係しません。
ここまで攻めのテクニックを中心に紹介してきた中で、デュプリケイトは守りの地味なテクニックで、デュプリケイトに頼らないといけない局面は既に危険水域と言えますが、どんな局面でもあきらめるのは良くなく、少しでも勝ちの可能性があれば、それを追求すべきでしょう。
はっきり言って、このテクニックは、これまで紹介してきたテクニックのような派手なプレイではなく、気の利いたネーミングもされないレベルのテクニックですが、意外と意味なくはないので、ここに紹介します。
たとえば、5列目で56と111が見合っていて、7が既に晒されているとします。この時、もう片方のウェッジの構成要素の4を、1列目(9列目)に晒します。
この時、相手は、5列目に1枚ディスカードする、または5列目を戦術カードで勝ちに行くことが可能ですが、証明カードを5列目から物理的に遠い位置の1列目(9列目)に晒すことで、相手の5列目のディスカード忘れを誘発できることがあります。
書いてて情けなくなるくらいチャチなテクニックですが、これが意外と成功率は悪くありません。
証明カードを晒すとき、なんらかの役のテンパイとなる2枚目といった出し方をすると、より成功率は高くなります。
戦術の説明の項目で先述した通りです。
戦術の説明の項目で先述した通りです。