バトルラインは、かの「消費されるスピードより速いスピードで新作を出しまくることで有名なライナー・クニツィア博士」の最高傑作2人用ゲームである。
まず初めに。このゲームは、BGAではプレイできません。その代わり、「TkmOnline?」というところで、フリーでプレイ出来ます。
https://omatztw.github.io/tkmonline/index.html
9つのフラッグをはさみ初期手札7枚の2人のプレーヤーがフラッグの前に部隊カードや戦術カードを出し合い、3枚のカードによって構成されたフォーメーションで強弱を決め、「連続する3フラッグ」もしくは「過半数に相当する5フラッグ」を獲得したプレーヤーの勝利となる。
部隊カードは1~10の6色(r,o,y,g,b,p)の60枚、戦術カードは9種10枚。
フォーメーションは以下の通り。フォーメーションは出された3枚のカードの種類によって決定され、カードが出された順番は問わない。
強
↑
1.ウェッジ(ストレートフラッシュ):同色連番:例:r8r9r10
2.ファランクス(スリーカード(ただし、このゲームはフラッシュよりスリーカードの方が作りにくいため、ポーカーで言うとフォーカードのポジションに相当)):同数字3枚:例:p3y3o3
3.バタリオン(フラッシュ):同色3枚:例:b8b9b3
4.スカーミッシャー(ストレート):連番3枚:例:r4p5b6
5、ホスト(ブタ):上記以外:例:y1p1o2
↓
弱
このゲームには、ポーカーの「ワンペア」に相当する役は存在せず、ファランクス(スリーカード)になりそこねたワンペアは、「ホスト(ブタ)」扱いとなる。
また、ポーカーでは、フラッシュ同士やブタ同士の決着は「ハイカード」で決めるが、このゲームでは、バタリオン同士、ホスト同士の決着は「3枚の数字の合計」で決める。
もし全く同じ強さのフォーメーション同士となった場合は、「先に3枚目のカードを置いた側」の勝利となる。
このゲームのルールの難易度はやや低めであるが、ひとつだけやや複雑かつ重要なルールがある。それは「勝利宣言」。
片方のプレーヤーがフォーメーションを完成させた時、それがもう片方のプレーヤーの「想定されうる最強の役(ポーカー用語で「ナッツ」)」を上回っていた場合、「勝利宣言」をすることができる、というルールがある。
このゲームには「ベーシックルール」と「アドバンスルール」の2種類が存在し、「ベーシックルール」では、勝利宣言は「手番終了時」、「アドバンスルール」では「手番開始時」となる。どちらかというと「アドバンスルール」が主流であるが、「ベーシック派」も少なからず存在し、迂闊にdisると宗教論争に発展するため注意が必要。このwikiでも「アドバンスルール」について言及します。
「勝利宣言」が行われた列には、空きスペースがあっても、それ以上カードは出せない。
「ベーシックルール」では「空きスロット」が発生しやすい。「アドバンスルール」では、負けが確定した列に対して1手番の余裕があり、その1手番を使って空きスペースにいらないカードを捨てたり、戦術カードで逆転を図ることが可能。「TkmOnline?」は、「ベーシックルール」「アドバンスルール」の両方に対応。
戦術カードは9種10枚存在し、ポピュラーなところでは、「好きな色、好きな数字になるオールマイティ」が存在する。「勝利宣言」を行う際は「戦術カードによる逆転」を考慮する必要はない。例えば、「o9o10」と「y1p1」が見合っていて、「y1p1」側が「g1」を出し、既に「o8」がどちらかの陣営でプレイされていたとする。その場合、「o9o10」側のナッツは「o9o10o7のバタリオン」となり、「y1p1g1」側のファランクスを上回ることが出来ないため、アドバンスルールの場合、「y1p1g1」側は、次の手番の開始時に「勝利宣言」を行うことが出来る。勝利宣言を行う際は、オールマイティカードなどの戦術カードによる「まくり」は考慮しない。
このゲームの最も強い役は「8,9,10によるウェッジ(ロイヤルストレートフラッシュ)」であり、「8,9,10によるウェッジ(ロイヤルストレートフラッシュ)」を先に完成させた場合、「同じ強さのフォーメーション同士がぶつかった場合、先に3枚目のカードを出した方の勝利となる」というルールにより、戦術カードを使われなければ、アドバンスルールの場合、8,9,10側は次の手番の開始時に「勝利宣言」が出来る。
「勝利宣言」は、多くの場合、負け側は何枚かのカードを出していて、それによって構成されうる最強役が勝ち側を上回れない場合が多いが、ゲーム終盤になると、「1枚もカードを出していなくても、残っているカードによる最強役が勝ち側を上回れない」というケースが存在し、その場合、最悪、3つの空きスロットが発生することになるので、注意が必要。
プレーヤーは、カードをプレイしたら、「部隊デッキ」または「戦術デッキ」のどちらかから、カードを1枚補充する。戦術カードは、何枚持ってもかまわない。ただし、戦術カードは非常に強力なため、「相手より1枚多い枚数までしか使えない」というルールがある。つまり、あるプレーヤーが1枚戦術カードを使用したら、そのプレーヤーは、相手プレーヤーが1枚戦術カードを使うまで、2枚目の戦術カードは使えない、ということになる。この状態を「戦術ロック」と呼び、「戦術ロックの間にゲームを決着させる」というプレイも立派な戦法である。
当然のことながら、戦術カードが全部なくなったら、部隊デッキからドローするしかない。戦術カードも部隊カードもなくなる、というケースも珍しくなく、その場合、ドローは出来ず、持っているカードのみで戦う。
Faceman